あさのギシキ
どこのうちも、たいがいそうかと思うが、うちの主もごたぶんにもれず、朝がよわい。
そんな時はこうだ。
まずは、まくらもとにたって、にらみをきかせる。
さらにこうだ。
ジト〜〜〜〜〜………
「ハヤクオキロニャ……」
つよい念にまがまがしいものをかんじた主が、ふとかおをあげる。
やがてめざましの鐘の音がする。
しかし、まだ主はふとんからでない。
さらにギシキをつづける。
やさしーく、かみをすいてやる。
(いたい、つめをたてるな、とあたま
までふとんをかぶりなおされる)
さらに、じまんのしたで、毛づくろいしてやる。
(かみがながいと、かえってもつれることもある)
これをくりかえすと、起きるべきじかんだと、きづくようだ。
やれやれ、ねんがんの朝ごはんにたどりつくまでに、なんとせわがやけることか。
しかし、おれもゆるくなったものだ。こねこのときは、そらが白みはじめるかどうかの、ごぜん4じから朝のぎしきをはじめていたもんな。
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